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急性膵炎の治療・手術

急性膵炎の治療


急性膵炎の治療は、膵液の分泌を抑えるのが基本です。軽症でも数日間の入院が必要になります。なお、治療は、回復と重症度に応じて、変更されることがあります。

絶食絶飲

絶食絶飲は、急性膵炎治療の基本となります。食事や水分をとると膵液が分泌され、膵炎を悪化させます。そのため、絶食絶飲を行うことにより、膵液の分泌を抑えます。はじめのうちは、水も飲めません。胃液がたまっている場合は鼻から胃のなかにカテーテルを入れて内容物を吸引します。
軽症では3~4日程度、中等症で7日程度、重症では1か月以上行うこともあります。

補液

点滴

治療には絶食絶飲が欠かせないため、電位改質を含む水分や栄養は点滴で補給します。発病初期は体内をめぐっている血液の量が減りますので、失われた水分を補給して血液の流れと血圧を保つために大量の輸液が必要です。生理食塩水を中心に3~6リットルくらい輸液します。状態が安定してくれば栄養を補給します。

薬物治療

薬

膵液の消化酵素を抑える薬、胃液の分泌を抑える薬、痛み止め、感染予防の抗生物質などが投与されます。
これらの薬によって、軽症~中等症の急性膵炎のほとんどが回復します。

動注療法

カテーテル

上記の治療で効果が得られないときに行われます。
膵臓に血液を送っている動脈にカテーテルといわれる細い管を挿入し、患部に直接薬物を送り込むことで、点滴よりも炎症を抑える効果が高まります。

血液浄化や腸内細菌の根絶

腎機能が低下しているときは、必要に応じて、血液中の有害物質を取り除くための血液透析を行います。また、急性膵炎では病気の進行とともに血漿の量が減っていき、ショックや敗血症を起こして血液が固まりにくくなって、血栓が多くできます。これを「播種性血管内凝固症候群(DIC)」といいます。この場合は、たんぱく分解酵素阻害薬を投与して進行をくいとめることもあります。

重症の急性膵炎では、腸内細菌が腸粘膜を通過して静脈に入り込み、膵臓やその周囲の腹水まで細菌が到達することがあります。そうなると、生命にかかわるような合併症である感染症を引き起こす可能性があるため、腸内細菌群だけを根絶する治療が行われることがあります。これは、鼻から腸までチューブを挿入し、そこから抗菌薬を直接腸のなかへ入れる方法を用います。

外科的治療

手術

手術による治療法です。動注療法でも膵炎が治まらなかった場合、膵臓や周囲が細菌感染を起こして、感染性膵壊死(炎症で壊死した部分が最近に感染した状態。初期にみられショックや多機能不全などの症状が起こす。)、膵膿瘍(感染した部位が化膿した状態。重症急性膵炎発症後3~4週間後におこる。)、感染性膵仮性のう胞(膵臓周囲に液体が入った袋ができてそれが感染した状態。重要急性膵炎発症後4週間以降に起こる。)に適応されます。
手術には以下のような方法があります。

  • ドレナージ手術
    おなかを小さく切開し、そこから患部にカテーテルという管を挿入して膿などを流しだす方法です。この方法で改善しない場合は開腹して膿などを体外に排出させます。
  • 切除手術
    膵臓の組織が壊死して感染を起こしている場合は、開腹して膵臓の壊死した部分を切除します。

胆石除去

胆石が原因となっている場合は、胆石除去の治療が行われます。
胆石の治療はこちらの胆石のページをご覧下さい。

回復期と治癒後

腹部や背中の痛みがとれ、血液成分の値が案精すれば急性膵炎は回復に向かっています。回復期に入れば絶飲絶食を中止し、少量の白湯を飲むことからはじめます。膵臓への刺激を抑えるために栄養剤を用いることもあります。症状が悪化しないようならふつうの食事に戻ります。消化のよいたんぱつ質をとり、脂っこい食事は控えます。なお、回復期には膵臓を保護する薬を飲みつづけることが必要です。

急性膵炎が治癒したあとも、再発予防として1年ほどは食事に気をつけ、暴飲暴食に注意し、禁酒するようにします。胆石などの原因となった病気が背後にある場合には、それを治療します。場合によっては、糖尿病や消化吸収障害といった後遺症がでますので、食事りょうふや薬の服用を行います。

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